イオンモール高の原は奈良県?京都府?Alteryxを使ってポリゴン作成・可視化してみた
データアナリティクス事業本部ソリューション部・新納(にいの)です。部署名が先日から変わってものすごく長くなりました。
皆さんは好きなイオンモールはありますか?私は断然奈良県と京都府の県境に位置するイオンモール高の原です。私は奈良県の高原地帯出身なので、山を下りてたまに行くイオンモール高の原の都会らしさに羨望のまなざしを向けながら大人になったものです。
ところで、弊社創立記念日である本日7月7日は七夕です。七夕と言えば織姫と彦星を別つ天の川……つまり、京都と奈良を別つ県境もまた天の川と言っても過言ではありません。そんな県境に位置する高の原イオンは京都と奈良、どちらの面積が大きいのかAlteryxを使って可視化してみました。
前提条件
今回の検証で使用した環境は以下の通り。
- Alteryx Designer 2020.2
今回使用しているイオンモール高の原のポリゴンはAlteryx Designerのマップ入力ツールで描画したものですので、公式に提供されたものではありません。
また、正式名称はイオンモール高の原ですが、本エントリでは多くの奈良県民が呼称する「高の原イオン」と呼ばせていただきます。
ゴール
最終的な出来上がりはこちら。
ポリゴン作成
今回の要件を満たすためには高の原イオン・奈良県・京都府の3つのポリゴンが必要となります。
京都と奈良のポリゴンを作成する
まずは奈良県と京都府のポリゴンを取得してみましょう。今回は国土数値情報の都市地域データを利用しています。
出典:「国土数値情報(都市地域データ)」(国土交通省)(https://nlftp.mlit.go.jp/ksj/gml/datalist/KsjTmplt-A09.html)(2020年7月6日取得)
奈良県と京都府のデータをダウンロードします。高の原イオンが位置するのは京都府木津川市と奈良県奈良市の2つです。奈良市、木津川市それぞれのshpファイルをAlteryx Designerに読み込みます。
読み込んだ直後は都市地域区分ごとにポリゴンが分かれている状態です。
これをひとまとめのポリゴンに加工します。集計ツール(Summarize tool)を使用し、県ごとに一意であるprefec_cdでグループ化し、ポリゴンが格納されているSpatialObjを結合します。
これで奈良市が一つのポリゴンになりました。同様の処理を木津川市のポリゴンにも適用します。
高の原イオンのポリゴンを作成する
Alteryx Designerにはポイント・ライン・ポリゴンといった情報を地図上に手動で入力可能なマップ入力ツール(Map Input tool)があります。今回は高の原イオンのポリゴンを地図上の形にそって手動入力しました。マップ入力ツール上部のポリゴンマークを押すと入力モードとなります。
仕上がりは以下の通り。
これで必要なポリゴンは出揃ったので複数結合ツール(Join Multiple tool)で3つとも結合しておきます。
京都・奈良それぞれのポリゴンと高の原イオンの交差オブジェクトを作成する
空間プロセスツール(Spatial Process tool)を使用して奈良と京都それぞれと高の原イオンが交差するオブジェクトを取得します。
セレクトツールで交差オブジェクトのみが後続のデータストリームに流れるように絞ると、ばっちり交差部分が取得できていますね。
パッと見て大きさの違いが分かるのでそこまでしなくても…という気もしますが、交差部分の面積を求めるには空間情報ツール(Spatial info tool)です。交差部分のポリゴンを指定し、面積(平方キロメートル)を選択するだけです。
フォーミュラツールで面積の数値を平方メートルに変更した後、奈良側と京都側の交差オブジェクトをそれぞれ結合ツール(Join tool)でまとめます。実行すると高の原イオンのポリゴンが奈良側と京都側で分かれて描画されました。あくまでも高の原イオンのポリゴンは私がマップ入力ツールで描画したものですので正確ではありませんが、京都側の交差オブジェクトの面積のほうが奈良側よりも大きいようです。
まとめ
Alteryxを使ってポリゴン作成~交差オブジェクトの可視化までをやってみたの巻でした。
高の原イオンへの募る想いを弊社創立記念日にかこつけてブログ化してみましたが、このようなステップを踏むまでもなくWikipediaによると「建物の北側(6割)が京都府木津川市に、南側(4割)が奈良県奈良市に位置する」とありますし、そもそも所在地も京都府木津川市でした…。
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